W
原
ウォルフラムという名称は,原鉱のWolframite(Fe,Mn)WO4(鉄マンガン重石)に由来する。比較的広く存在するが量は余り多くない。クラーク数6×10-3(第26位)。主としてタングステン塩として存在する。
物理的性質
白色ないし灰白色の光沢ある金属。α,βの2態があり,αが安定形で,融解リン酸塩の電解あるいはWO3の550℃以下での水素還元により得られるβ型は自然性で空気中で発火し,600〜700℃で不可逆的にα型となる。
密度(ℊ/㎤)at 20℃ | 融 点(℃) | 沸 点(℃) | 比 熱(cal/ℊ) at 20℃ |
熱膨張係数 at 0〜100℃ |
熱伝導度(W・m−1・K−1)at 300K | 抵 抗 率(μΩ・㎝)at 20℃ |
19.3 | 3,380 | 5,727 | 0.032 | 4.5×10−6 | 173 | 5.4 |
化学的性質
乾燥空気中ではα型は安定であるが,湿気により酸化が始まる。粉末は300℃で酸化,500℃以上でWO3となる。酸化物の生成熱が大きく,各種の金属酸化物を還元する。例えば700℃でSb2O3,PbO,CuO,2000℃でAl2O3,MgO,ThO2,ZrO2を還元する。水とは常温で反応せず,高温で酸化物となる。
希HCl,希H2SO4では冷時反応せず,熱時わずかに侵される。濃HNO3は粉末タングステンとは熱時急速に反応して,WO3をつくる,王水は冷時表面を侵す。
アルカリ溶液とは反応しないが,粉末は溶けてタングステン酸塩となる。
用途
純金属としては電球のフィラメント,X線管の対陰極,溶接用電極,高溶融金属溶解用のアーク炉の電極,真空管,電気接点,熱膨張率が小さいのでガラス封入線に使用される。
合金としては高速度鋼に18%まで添加,永久磁石鋼に5〜6%,ステライト系の耐熱耐食合金に5〜22%添加される。炭化物は非常に硬く,焼結炭化物合金として工具に使用される。
CodeNo. | Symbols | Purity | Form | Unit | Price | |
WOMEPW01 | W | 3N | 粉末 | 2〜4㎛ | 100ℊ | ¥ 6,000 |
WOMEPW02 | 4N | 1〜5㎛ | 100ℊ | ¥ 8,000 | ||
WOMETA01 | 3N | ターゲット | φ2″×5t | 1P | ¥ 60,000 | |
WOMETA02 | 3N | φ3″×5t | 1P | ¥ 90,000 | ||
WOMETA03 | 3N | φ4″×5t | 1P | ¥120,000 | ||
WOMETA04 | 3N | φ5″×5t | 1P | ¥170,000 | ||
WOMETA05 | 3N | φ6″×5t | 1P | ¥230,000 |
その他の形状も承っております。ご相談下さい。
タングステン合金
W-Ti(焼結) 各種タブレット,ターゲット承っております。ご相談下さい。
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