Sn
原子番号(atomic No.) 50
原子量(atomic weight) 118.70
広く用いられている割に,スズの鉱石は極めて局所的にしか存在しない。クラーク数4×10−3(第26位)。セリウム,バナジウム,ジルコニウムなどの希元素より存在量が少ない。
製法は,鉱石を炉中で炭素,ケイ石,ホタル石あるいは石灰石などを混合溶錬して還元し,粗スズをつくり,乾式法又は電解法で精製する。
物理的性質
αスズとβスズの2つの変態がある。αが低温型,βが高温型で転移温度は18℃であるが,この温度では転移速度は小さく,低温で増大して−48℃で最大となる。αスズは灰色スズともいい,立方晶系・ダイヤモンド型構造でありβスズは白色スズといい,普通の銀白色光沢の金属スズはこのβスズである(正方晶系)。
加工性は良い方であるが,棒状のものを曲ると表面的には変化が見られないのに竹を折るような音がする(tin cry,錫声と呼ぶ)。これは結晶面の摩擦によると思われる。βスズは熱膨張に異方性がある。また展性に富み,100℃付近で著しく柔軟となるが,200℃でかえってもろくなるβスズを−30℃以下に保つとαスズになるが,この時金属状スズは腫物状に膨張し,くずれ易くなる。寒地で見られるスズベスト(tin pest)の現象がこれである。
密度(ℊ/㎤)at 20℃ | 融 点(℃) | 沸 点(℃) | 比 熱(cal/ℊ) at 20℃ |
熱膨張係数 at 0〜100℃ |
熱伝導度(W・m−1・K−1)at 300K | 抵 抗 率(μΩ・㎝)at 20℃ |
7.3 正法晶 5.8 立方晶 |
231.9 | 2,480 | 0.053 | 23.5×10−6 | 66.8 | 12.8 |
化学的性質
空気中で安定,高温では燃えて酸化スズ(Ⅳ)となる。ハロゲンとも激しく作用してハロゲン化物となる。両性物質で強酸・強アルカリの両方と作用するが,中性の溶液には比較的作用されにくい。すなわち酸には水素を発生して溶け,スズ(Ⅱ)塩となるが,濃硝酸では不溶性のメタスズ酸をつくる。水酸化アルカリ水溶液には溶けて亜スズ酸塩をつくる。
用途
スズメッキが最も多く(産量の約40%),種々の方法で銅,鋳鉄,鋼などの表面にメッキされる。スズ合金メッキは鉄,非鉄合金の耐食・装飾の目的で利用されている。また,食料品工業装置,家庭用食器にも広い用途がある。合金としては青銅・ハンダ・軸受,可融合金などがある。
CodeNo. | Symbols | Purity | Form | Unit | Price | |
SnMEPW01 | Sn | 3N | 粉末 | −63㎛ | 500ℊ | ¥ 8,000 |
SnMETA01 | 3N | ターゲット | φ2″×5t | 1P | ¥ 45,000 | |
SnMETA02 | 3N | φ3″×5t | 1P | ¥ 50,000 | ||
SnMETA03 | 3N | φ4″×5t | 1P | ¥ 60,000 | ||
SnMETA04 | 3N | φ5″×5t | 1P | ¥ 70,000 | ||
SnMETA05 | 3N | φ6″×5t | 1P | ¥ 80,000 |
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